2025/12/15 14:28

🍽️ 料理を引き立てる「器」という名の演出家
―食器専門店が伝えたい、器の本当の役割―

料理には、主役が二つあります。
ひとつはもちろん「食材」。
そしてもうひとつが、意外と見落とされがちな「器」です。

料理を作る人は、食材を選び、味付けを考え、盛り付けて仕上げます。
しかしその最後の工程で料理がのる“ステージ”が、器です。
器が変われば、料理はまるで別の表情を見せてくれます。

■ 料理は「味」だけではなく、五感で楽しむもの

人は味わうとき、舌だけでなく、視覚・嗅覚・触覚・聴覚を総動員します。
特に視覚から得る情報は大きく、料理の「美味しさの期待値」を大きく左右します。
たとえば、
・釉薬の深い藍色が、白身魚をより清らかに見せる
・土物の温かい質感が、煮物を優しい印象に変える
・漆黒の平皿が、肉の照りや香ばしさを引き立てる

器には、“美味しそうに見せる力”が確かに存在します。
料理人が器を選ぶときの真剣な眼差しは、その力を知っているからです。

■ 器は「料理の余白」をつくる

良い器は料理を圧迫しません。
ちょうど良い余白を持たせ、盛り付けが一番美しく見える“間”をつくります。
器の縁の立ち上がり、深さ、曲線、釉薬の濃淡。
これらは料理のバランスを整えるために存在しています。

盛り付けを変えなくても、器を変えただけで
「上品」「豪華」「素朴」「モダン」
と印象が変わるのは、この“余白の力”によるものです。

■ プロが器にこだわる理由

山形のある料理店様に、当店が厳選した器に料理を盛り付けていただきました。
同じお料理でも、器を変えるごとに雰囲気が大きく変わり、
料理人の方からはこんな声がありました。
「この器だから、この盛り付けが生きるんです」
「いつもの料理なのに、新鮮に見える」

プロの料理人ほど、器の効果を理解しています。
器を変えることで、料理の価値そのものが変わると知っているのです。

今回ご紹介した食器類はこちら【せと藤オンラインショップ】にてご購入いただけます。
ご興味がございましたら、ぜひお立ち寄りください。